【相続事例22】不動産の価格が何種類も!どれを使うの?

父の不動産の兄弟で相続することになりました。

相続税路線価と固定資産税路線価など色々あるのですが、どの金額を基準にして分ければいいのでしょうか?

 

 


<杉森の回答>
まず整理するために
1.相続税を計算する場合

2.遺産分割する場合
で区別してお話します。

1.相続税を計算する場合
原則として、路線価で土地は評価額を計算します。
ただし、路線価よりも実際の土地の評価額が低い場合には、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼して鑑定評価書を作成してもらうと、その価格でも認められる場合があります。

2.遺産分割する場合
原則として、時価で分割するとしています。

時価は、路線価でも、固定資産税評価額でも不動産会社の査定価格でも構いません。

相続人同士でお話して、同意できれば、どの価格を使っても構いません。

それぞれの価格同士が同じ水準にあればいいのですが、ないと揉めてしまうこともあります。

また争族の現場では、相続人それぞれが不動産鑑定士の鑑定評価書を持ちだして来て、争う場合もあります。

しかし不動産鑑定士が10人いれば、鑑定した価格も10種類あるぐらい、不動産の価格の見方はそれぞれ異なりますので、余計まとまらなくなることも多々あります。

お気をつけて下さいね。